春の節句にぴったり!はまぐりのすまし汁
ちらし寿司と並んで春の節句に欠かせない、華やかな一品。
はまぐりのすまし汁に、菜の花や小松菜などの青菜を添えて彩りをプラス。(木の芽を使っても◎)
だしをしっかり取ることが、味わいを引き立てる秘訣です。
材料(4人分)
- ハマグリ:4~8個
- 菜の花:4本
- お麩(手毬麩がおすすめ):8個
- 水:800ml
- 昆布:5cm
- 酒:大さじ1
- かつお節:軽く2握り
- 薄口醤油:小さじ1
- 塩:少々
ポイント
- ハマグリは煮すぎると固くなるため、貝の口が開いたらすぐに取り出しましょう。
- 醤油や塩は味を見ながら調整してください。
- 大きなハマグリの場合は1人1個、小さいものなら1人2個程度がおすすめです。
※市販のだしパックでも手軽に美味しく仕上がります。
下ごしらえ
- ハマグリは砂抜きしておきます。
- 菜の花は熱湯でさっと茹でておきます。
作り方
- 鍋に水、昆布、酒、ハマグリを入れ、中火にかけます。煮立つ直前に昆布を取り出し、アクが出たらすくい取ります。貝の口が開いたら、ハマグリを取り出します。
- 1の鍋にかつお節を加え、ひと煮立ちさせて火を止めます。かつお節が沈み始めたら、ペーパータオルを敷いたこし器で濾します。
- 2を再び鍋に戻し、薄口醤油と塩で調味します。菜の花やお麩を加え、ひと煮立ちさせたら火を止めます。
- 器に取り出しておいたハマグリ、菜の花、お麩を盛りできあがりです。
ひな祭りの定番「蛤(はまぐり)のお吸い物」の由来とは?
3月3日はひな祭り。この日には、色鮮やかな料理が食卓を彩り、その中でも「蛤のお吸い物」が定番の一品として知られています。なぜ、この特別な日に蛤(はまぐり)が選ばれるのでしょうか?
蛤が持つ特別な意味
蛤がひな祭りに用いられる背景には、古くからの伝統が深く関わっています。平安時代には、貴族たちの間で「貝合わせ」という遊びが盛んに行われました。この遊びでは、蛤の貝殻の内側に絵を描き、それぞれのペアを見つけるというもの。蛤の貝殻は同じ個体のものでなければぴったりと合わないため、これが夫婦円満や誠実さの象徴とされ、祝い事の料理として重宝されるようになったといいます。
また、江戸時代には将軍徳川吉宗が婚礼の料理に蛤のお吸い物を取り入れたという記録もあります。これがさらに蛤を祝い膳に用いる文化を広めたと考えられています。
自然との関わりから生まれた風習
ひな祭りの日には、かつて磯や浜で貝を採る「磯遊び」という行事が行われていました。採れた貝を神様に供え、みんなで分け合って楽しんだ名残が、現在の蛤のお吸い物へと受け継がれているのです。
歴史とともに愛されてきた蛤
蛤を食する文化は驚くほど古く、縄文時代まで遡るともいわれています。日本の古典にも蛤の記録が残されており、歴史上の重要な食材の一つとして親しまれてきました。江戸時代には「桑名の焼蛤」が全国的に有名になり、蛤は味覚としても高い評価を得ていました。さらに、蛤は健康にも良いとされ、古い医学書にも「体を潤し、胃を整え、体力を高める効果がある」と記されています。
春の味覚を楽しむ
蛤の旬は4月頃まで続きます。ひな祭りを機に、この季節ならではの味覚を楽しんでみてはいかがでしょうか?
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